Lemon Garden Image Illustration by Cecilia M.
ここには小道があります。散歩をしたり、腰掛けたり、眺めたりする時間があります。
いろいろな小さな命を見つけ、話したり、歌ったり、ときには畑仕事の手を休め、
ひとり静かに瞑想したりすることもあります。ここには四季折々の花が咲き、
いい匂いがして、実りがあり、種を残し、次の命へと繋ぐ生命の営みがあります。
ここでは誰もがよく働き、互いの夢を実現するために協力し合います。
湘南の青い海を一望するコミュニティガーデン・レモンは、今までにない、新しい形の市民農園を
目指しています。ここはもともとミカン山だったところですが、一部を市民農園として開放し、
現在ではミカンやレモンの果樹園のなかで野菜づくりをしようと、小田原市内外の方たちが集まり
耕しています。
この場所は、春になるとタラノメが芽吹き、八重桜が桃色の愛らしい花をつける美しい土地。大き
さは約10アール(およそ1反)。南向き斜面、縦長の土地で、いちばん高いところからは真っ青
な海が広がります。実は、この場所をレモンの土地にと提案したのは、オーストラリアのアーバ
ン・パーマカルチャー・デザイナー、セシリア・マッコーリーさんです。レモンでは、2010年5月
から、セシリアさんをガーデンティーチャーに迎え、パーマカルチャーの考え方を学びながら、食
べられる庭をつくる計画を進めています。このコミュニティガーデン・レモンは、人と自然とのつ
ながり、人と人とのつながりを学びあうことのできる菜園づくりをしていきたいと願っています。